要素があります。置(おき)、出端(では)、くどき、
踊り地(おどりじ)、散らし、の5つです。まず「置」は
イントロにあたり、作品の場所、人物、季節等を説明し
ます。「出端」は、踊り手の登場場面で、その作品の役
で出て来なくてはいけません。何事も掴みが大切です。
「くどき」とは話の導入部にあたり、特に男女の事を描
いた作品では、文字どうり、相手を口説く事になります。
(ただし、日舞の場合は圧倒的に、女が男を口説く事が多
いのです。)「踊り地」はそれまでの話の流れは、少し置
いておいて、踊り手の踊り(立回りもある)の見せ場に
なる、華やかな部分です。最後に「散らし」ですが、これ
は、それまでの場面の盛り上りや、踊り手、観客の昂ぶ
りを鎮め、作品の終わりを迎えます。大体、この様な感
じで、日本舞踊の作品は成り立っています。